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マドモアゼル・ユリアさんプロデュースの帯が織り上がりました

マドモアゼル・ユリアさんプロデュースの帯が織り上がりました

DJ/着物スタイリストとして活躍するマドモアゼル・ユリアさんと川島織物セルコンが帯づくりでコラボレーション。今回帯製作に携わった ” Team YULIA ” の声を紹介します。

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ユリアさんに製作の様子をご覧いただきました

DJで着物スタイリストのマドモアゼル・ユリアさんとコラボレーションして製作を進めている帯。織り上がりをユリアさんが見に来てくださいました。
VOGUE JAPAN  でも紹介いただいています。

帯の製作はデザインからスタートします

ユリアさんが今回こだわられたのは、「アンティークの色やデザインの再現」。
当然、当社が普段制作すると少し違うところもありますが、ココは帯づくり140年余の川島織物セルコンの腕の見せ所。織物は絵と違い使える色の数や量に限りがあるので、その制限の中でいかに美しく表現し、締め心地の良い帯に出来るのかがポイント。
新しい帯づくりに取り組んだ “ Team YULIA ” の声を紹介します!

さて、帯はどのように作っていくのでしょうか。
帯の制作には、大きく分けて5つの工程があります。
・デザイン
・設計・紋紙製作(織り方を具体的に考える)
・配色(使う色・糸を考える)
・糸染め
・織り

デザイン

ユリアさんのインタビュー記事やインスタグラムを拝見したりして、お好みの色合いや雰囲気を探りながら、アンティーク調のデザインを作成。川島織物セルコン財産であるアーカイブに、ユリアさんのモダンな要素が加わったデザインが完成しました。コロナ禍で対面での打合せが難しく、微妙な色の調整には苦労しましたが、色を番号でお伝えするなどして進めました。
「普段デザインする帯とはちょっと異なるアンティークらしい配色を色々試したりできたことが面白かったです」。

デザインソースとなったアーカイブに、デザインや色の変更を加えていく。バランスを取るのが意外と難しい。

設計・紋紙製作

どの色の糸をどのように通して織っていくのかを決めていく工程です。織物は細かすぎても荒すぎても美しくならず、最適な密度(細かさ)を決めていきます。
「ユリアさんが出来栄えにとても満足して下さっていると聞きました。普段、製作に携わった帯はどのような方が締めて下さっているのか知ることは無いので、喜びの声を直接伺えてスゴク嬉しいです。VOGUE JAPAN の記事は家族で読みました」

画面上に方眼紙のような線が入っている。この線がタテ糸とヨコ糸の交わりを表わしている。

配色

実際に使う糸を決めていきます。色や太さの組み合わせで柄が効果的に表現できるように考える工程です。アンティークを意識しての配色は新鮮でした。
ユリアさんは色をとても大事にされるので、「最終決定するまで、ユリアさんに気に入って頂けるかとても心配でしたが、とても喜んで下さっていてホッとしました」。

出来上がったデザイン画に、糸の候補を並べたりしながら、糸種や色を決める。

糸染め

配色で決まった種類・色の糸を準備します。赤・青・黄の三原色の染料で染めていきます。色が大きなポイントになる帯と聞かされていたので、完成品の出来栄えを見て安堵。
「色がポイントになるこの様な仕事に携われて嬉しかったし面白かった。自信を持って “ 川島の帯 ” と言って頂けるよう、慎重に染めました」。

左手に持っているが色見本。この色を目指して染料を調合していく。

織り

ユリアさんがご覧になっているこの帯は、たて糸に青、白、薄緑と段々に色が付いています。経糸の色と紋様(柄)の位置をあわせて織らなくては、デザインが変わってしまいますので、織りはじめの位置や、織る際の力加減などにとても気を使います。
「この様な織り方をする機会は少ないので、良い緊張感を持って織りました。この様な企画で一人でも多くの方に着物や帯を好きになってほしいですね」。

紋様が織りだされていく様子を熱心にご覧くださいました。
タテ糸に段々に色が付いているので、柄をあわせて織るのに気を使う。

メンバーに共通していたのは、「普段あまりやらないところもあり大変な事もあったけど、とても楽しかった」という声。やっぱりモノづくりは楽しいし奥が深いということを再認識しました。

今回の帯制作を担当した Team YULIA の面々。ユリアさんと一緒に記念撮影!

こちらの帯は5月より販売予定です。
ご期待下さい。

ユリアがプロデュースする帯。その製作過程を京都で拝見。
【マドモアゼル・ユリアと始めるモードな着物入門 vol.14】

■MADEMOISELLE YULIA(マドモアゼル・ユリア)
DJ/着物スタイリスト 世界中のイベントにDJとして招かれる。また、ファッションアイコンとして各国のファッションウィークにも参加。2020年には京都芸術大学の和の伝統文化科を卒業。大学や着付師である母や祖母から学んだ知識、これまでファッションや音楽の世界で培ってきた経験や感覚をもとに着物のスタイリングを開始し、イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館での展覧会「Kimono Kyoto to Catwalk」のキービジュアルのスタイリングを担当した。趣味は歌舞伎の観劇。

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