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Yulia To Kawashima マドモアゼル・ユリアさんプロデュースの帯が完成しました

Yulia To Kawashima マドモアゼル・ユリアさんプロデュースの帯が完成しました

DJ/着物スタイリストとして活躍するマドモアゼル・ユリアさんと川島織物セルコンがコラボレーションして作ってきた帯がいよいよ完成しました。その様子は VOGUE JAPAN のウェブサイト でもご紹介いただいています。

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アーカイブの再現を目指した 2種×2色の4本の帯が完成

DJ/着物スタイリストとして活動の幅を広げているマドモアゼル・ユリアさん。ユリアさんと川島織物セルコンがタッグを組んで取り組んだ「Yulia To Kawashima(ユリアとカワシマ)」のモノづくり。川島織物セルコンの織物の知識と製作技術に音楽やファッションにも精通するマドモアゼル・ユリアさんのセンスが加わり、正統派でありながら現代性とファッション性を兼ね備えた、帯が完成しました。

帯は Yulia To Kawashima 特設サイト よりお求めいただけます。

今回製作した帯は、2柄、それぞれ2色ずつの計4種。川島織物セルコンのデザインアーカイブを、 “アンティークの再現” をめざしリデザインしたなごや帯です。

左より 花苑遊鳥文(白茶)、花苑遊鳥文(黒)、彩季花の丸(紺)、彩季花の丸(茶)

いずれも「いろいろな時期やシーンで使えるもの」というユリアさんの思いもあり、色々な着物にあわせやすく、夏以外はお使いいただけるように工夫をしています。また通常、なごや帯は普段着の装いとされますが、上質で光沢の美しいシルクを用い、合せていただく着物によっては、ちょっとしたパーティーなどにもお召しいただけるようにしました。

花苑遊鳥文 / かえんゆうちょうもん

帯地見本裂「変り文(花唐草図)」

帯の製作はまずユリアさんに当社の膨大なアーカイブから元とするデザインを選んでいただくことから始めました。
ユリアさんが最初に選ばれたのが帯地見本裂(おびじみほんぎれ)「変り文(花唐草図)」。梅、桔梗、アザミ、笹などの草花が配置されたもので、西洋の面白さと日本のいいところをうまくミックスしているようなところを気に入られ、また、現代でも受け入れられそうなデザインでもあるため、1つ目の柄として決定しました。

このアーカイブを元に、桜と鳥を加え、デザインを再構成しました。季節や意味合いを気にせずお召いただけるように、鳥は抽象化しました。また、少しくすみがかった色調にすることで、アンティーク調にしました。
このデザインを、唐織(※)調のふっくらとした糸使いに加え、金箔もあえて光沢を抑えた物を用い、華やかで可憐でありながらアンティークで落ち着いた雰囲気に織り上げました。
※能装束などに良く用いられていた技法で、色糸を浮かせて文様を織り出す。一見、刺繍のように見える効果もある。

花苑遊鳥文(白茶、黒)

そして完成した帯がこちら。四季の花園に小鳥が舞い遊ぶ紋様のなごや帯です。
白茶(薄ベージュ)と黒の2色です。

YULIA’S STYLING “春”

ユリアさんがこの帯にあわせたのは、さわやかなブルーに鳥と唐草模様の附下。帯の柄とリンクされています。帯に使われている淡い色の小物をあわせ、全体的に優しい印象に。

Photo:Mitsuru Wakabayashi

帯:花苑遊鳥文(白茶)
着物:附下

YULIA’S STYLING “秋から冬”

そしてもう一つ、七宝模様の綸子地に絵本紋柄の刺繍が施された昭和初期のアンティーク”お散歩着” をあわせて落ち着いた秋冬の装いに。絵本紋柄部の黒の刺繡に合わせ、小物もダークカラーでまとめました。
「「花苑遊鳥文」は、柄の上下が中央部に比べて深緑や濃い青色が中心の色目になっています。その部分を多めに見せるように帯を締めると、帯の表情が少し変わり、落ち着いたアンティークらしさの出るスタイリングになります。」(ユリアさん)

Photo:Mitsuru Wakabayashi

帯:花苑遊鳥文(白茶)
着物:お散歩着(アンティーク)

彩季花の丸 / さいきはなのまる

帯地見本裂「菊桐の丸(菊桐丸唐草)」

ユリアさんが選ばれたもう一つのアーカイブが、上側から色が紫、ベージュ、緑と変化している帯地見本裂「菊桐の丸(菊桐丸唐草)」。これは締切(しめきり)という技法なのですが、このグラデーションのような配色や唐草模様を気に入っていただき、こちらをリデザインすることに決まりました。

全体的なバランスを調整しながら花を新たに加え、太鼓柄(背中部分の柄)に菊と梅、前柄(腹部分の柄)に桜と竹を配しました。前柄を、晩冬から初春には桜を、それ以外の季節は竹を出す事で、年中お使いいただけるようにました。
織りには、室町から江戸にかけて能装束などによく用いられていた、締切(しめきり)という技法を採用。通常、1色の経(たて)糸で構成するベース生地に対し、写真の白・緑・青(または濃茶・茶・ベージュ)のように1本を数色に染めて段模様をつけた糸を使う技法で、段模様によって柄を長く華やかに見せる効果があります。室町から江戸にかけて能装束などによく用いられていました。

織機に張った経(たて)糸。白・緑・青の段が付いている。右写真は染めあがった経糸の様子。

アンティーク調の色糸でふっくらと織り上げ、華やかななごや帯に仕上がりました。

彩季花の丸(紺、茶)

紺と茶の2色です。

YULIA’S STYLING “春から初夏“

春から初夏の装いとして、白地の間道柄の着物を合わせられたユリアさん。淡い色の小物、燕の帯留めを合わせて爽やかな印象に。前柄(腹部分の柄)は竹を出してスッキリとかっこいい雰囲気にしました。桜を出すとやわらかいまたちがった雰囲気になります。

Photo:Mitsuru Wakabayashi 

帯:彩季花の丸(紺)
着物:小紋

Yuria To Kawashima 商品について

発売日  2021年5月7日(金)
発売商品 なごや帯  2柄、各2色
価格 ¥230,000(税金・仕立て代・送料込)
販売方法  ネット販売
販売サイトhttps://www.kawashimaselkon.co.jp/event/yuliatokawashima2021/
その他  受注生産品のため、商品のお引渡しはご入金確認から3か月後となります。
 (事情により商品のお届けが遅れる場合は、当社よりメールで連絡させて頂きます。)

コラボの帯が遂に完成。その着こなしやディテールをたっぷりと披露。
【マドモアゼル・ユリアと始めるモードな着物入門 vol.16】

■MADEMOISELLE YULIA(マドモアゼル・ユリア)
DJ/着物スタイリスト 世界中のイベントにDJとして招かれる。また、ファッションアイコンとして各国のファッションウィークにも参加。2020年には京都芸術大学の和の伝統文化科を卒業。大学や着付師である母や祖母から学んだ知識、これまでファッションや音楽の世界で培ってきた経験や感覚をもとに着物のスタイリングを開始し、イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館での展覧会「Kimono Kyoto to Catwalk」のキービジュアルのスタイリングを担当した。趣味は歌舞伎の観劇。

MADEMOISELLE YULIA  Instagram  
Yulia To Kawashima特設サイト   

撮影:若林満
撮影協力:国立京都国際会館、みたて

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