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11カ国の帯をつくりました。KIMONOプロジェクト「イマジンワンワールド」

11カ国の帯をつくりました。KIMONOプロジェクト「イマジンワンワールド」
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京都市京セラ美術館で公開 10月16日~

世界中の213の国と地域をテーマに振袖と帯をつくったKIMONOプロジェクト「イマジンワンワールド」。
その全作品が、2020年10月16日(金)~18日(日)に京都市京セラ美術館で展示されます。

2020着物に世界を映す(京友禅きもの芸術展 後期日程) 

日程 2020年10月16日(金)~18日(日)
会場 京都市京セラ美術館
開館時間 午前10時~午後6時
展覧会入場時間 10月16日(金) 12:00-17:00(12時開始 18時終了)
10月17日(土) 10:00-17:00(18時終了)
10月18日(日) 10:00-15:00(16時終了)
その他新型コロナウイルス拡大防止のため、入場は予約制となっています。詳細は展覧会HPでご確認ください。

~世界はきっと、ひとつになれる~ をテーマに、東京オリンピックでのお披露目を目指し制作が進められていたプロジェクトで、当社も11の国の帯を制作しました。

テーマとなる国の大使館や、その国にゆかりのある方々より情報収集を行い、デザインを決定していきました。今まで当社が帯にしてきたデザインとは全く異なり、初めての柄ばかりで戸惑うこともありましたが、私たちにとっても新しいモノづくりは素晴らしい経験となりました。

ベネズエラ豊彩 スペイン陽光 ローズ・ドゥ・モナコ
国旗の色を用いた国花のカトレアモシェ、オリノコ川に生息するピンクイルカ、世界一の高低差を持つエンゼルフォールの滝など、ベネズエラの壮大な自然をモチーフに華やかに表現しました。 スペインの人々がこよなく愛する「太陽」をモチーフとしています。燦々と照る太陽を力強い筆勢にて表現し、スペイン出身のピカソやミロにも通ずる迫力を求めました。 モナコのグレース公妃が設立したバラの舞踏会をイメージした図柄です。「プリンセス・ドゥ・モナコ」と名付けられたバラを意匠化しています。背景には国章にあらわされたフュージル(縦長の菱)と唐草を配し、モナコ公国の華やかな美しさを表現しました。
ウガンダの森 ナミビア悠久 ガンビアアーチ
ウガンダの豊かな森は「アフリカの真珠」と謳われ、野生のマウンテンゴリラが生息しています。グリーン系の唐草文様を森に、国旗の色(赤、黄、白)を配した襷のラインにより、向き合うマウンテンゴリラの横顔に見立てています。さりげなく国鳥であるホオジロカンムリヅルを忍ばせ、だまし絵的な遊び心を取り入れています。 ナミビアの国花のウェルウィチア(和名:奇想天外)を大胆に意匠化しました。背景には赤いナミブ砂漠を太陽に見立て、中に数千年前に描かれた岩石線画に描かれた様々な動物を配しています。ナミビアの雄大な自然と悠久の歴史の中で息づく動植物の生命力を強烈な色彩を用いて表現しました。 ガンビアの首都バンジュールのシンボルである巨大なモニュメント「Arch22」と、国花で主要農産物でもある「落花生」をモチーフとしています。小さなアーチには国旗の赤(太陽の輝きとサバンナの草原)、緑(豊かな農業と森林)、青(国の中央を流れるガンビア川)、白(平和)を配しています。
スーダンハブーブ バビロン青映 チェコ輝映文 
スーダンの砂漠の美しい砂紋や、砂と共存して暮らすスーダンの人々の日常の一つである砂嵐(ハブーブ)と鋭角な形が特徴のメロエ遺跡のピラミッドをモチーフしています。ピラミッドの縁にはスーダンの国旗の赤、白、黒、緑のラインをポイントとして添え、シンプルな印象とモダンな趣の中に華やかさを求めました。 イラクの古代都市バビロンの「イシュタル門」は深い青色の彩釉煉瓦で飾られ、牡牛と聖獣ムシュフシュの浮彫りが施されています。古代バビロニアの三種の神獣、女神イシュタルのシンボルであるライオンを大胆に構成し、聖樹と牡牛や聖獣ムシュフシュを円形に配しています。鮮やかなブルーが際立つ個性的な趣に表現しました。 チェコスロバキアの伝統と歴史のある工芸品のハンドカットのボヘミアングラスをモチーフとしています。国旗の3色(清潔の白、空の青、自由の為に流された血の赤)を基調とし、繊細で美しいカットグラスの文様を銀調子で表現し、立体感や透明感を求めました。
キューバリズム バミューダカイト
キューバのパッションに満ちた音楽のサルサやルンバなどに使用される代表的な楽器を配しています。楽器には国木のロイヤルパルムや国章にある月桂樹の葉を華やかに装飾し、国旗の赤、白、青の色彩でまとめ、全体に流れる音符は、キューバ国歌「バヤモの歌」を表しています。 バミューダ諸島においてイースターのお祭りで使用される伝統的な凧「バミューダカイト」をモチーフに、大空高く飛んだ凧とその下にカリブ海に浮かぶバミューダ諸島が見えるという情景をイメージしています。国旗に用いられる赤、青、白を基調に鮮やかな色合いを用い祭の華やかさを求めました。

残念ながら、新型コロナウイルスの影響で一年延期となってしまいましたが、これらのきものと帯は来夏の東京オリンピックでも、お披露目される予定です。

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