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刺繍

刺繍は綴織・紋織で製織した生地に古くから伝わる縫技法で図柄にそって一針一針糸を刺し進むことで、繊細な線もダイナミックナ面も自由に表現できる特徴をもっています。
日本でいつごろから刺繍が行なわれるようになったのかは明らかではありませんが、飛鳥時代、聖徳太子の死を悼んで製作されたものが、現存する最古の刺繍として知られています。

刺繍には駒縫い・平縫い・相良縫い・竹屋町・紐縫い・目トバシ・盛り上げ・まつい縫い等の数十種類の縫い技法があり、柄の特徴がよく表現できるように柄の部分部分に一番適した縫い方を使います。

また、同じ縫い方でも使用する糸の種類や太さなどを変えることにより柄の特徴を最大限に生かした刺繍に仕上げるのもメーカーの技量のうちです。

 

【駒縫い】
画像の波(金色)の部分
金銀糸を多く使い、直接布帛にそれらを刺し通さずに下絵にそって置き、
別の細い糸で綴じ付ける縫い方、絢爛豪華で格調高い仕上がりとなります。

鋭角の作り方


【盛り上げ】
綿や樹脂を入れふくらみを出した面に刺繍をすることで、立体感を出した重厚な仕上がりとなります。

左側の画像(拡大図)では、龍の髭の箇所に「撚り糸縫い」という技法も使われています。 
「撚り糸縫い」とは、金銀糸または正絹糸2〜3本を合わせ、張撚り機(糸撚り機)にて撚りをかけ、
駒縫いと同じく下絵にそって置き別の細い糸で綴じ付ける縫い方で、駒縫いと併用することで刺繍の
仕上がりに変化をつけるために使う手法です。