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紋織

 

紋織は各種の組織を組み合わせ、また色糸を使用して複雑な模様を織り出した織物の総称をいい、私たちの身の回りにある織物の中でも最も一般的なものといえます。

近年の紋織は、紋紙と呼ばれる規則的に穴のあいた紙をジャガードと呼ばれる機械にセットすることにより、文様をあらわす部分の経糸を上下させ、そこに絵緯(柄を出す横糸)をいれて文様を表現します。
組織的にはほとんどすべての織組織(錦・畦・子・捩り等)が表現でき、経糸・緯糸の太さ等の変化によって同じ組織でも全く違う組織に見せることができます。

織り方は綴と違い幅中に地緯と呼ばれる基本組織を作る糸を通し、その上に縫取り糸(文様を出す緯糸)を通して柄を表現します。


【紋織ジャガード機】

文様の細かさはジャガードの口数(針本数)と綜絖(ジャガードと経糸を規則的につなげた糸)のつくり方によって決まります。
ジャガードには1200口(約1200本の針がある)・900口・600口・400口等があり、それぞれの織物の特徴に合せて綜絖とマッチングさせます。

マッチングの仕方が織屋の腕であり、また織屋により柄の出し方にも独特の特徴(癖)があります。紋織物はいろいろな組織を多用する分、織物の完成度に織手の技量による差がはっきりと出る織物であり、織屋の良し悪しが分りやすい織物です。
【紋 紙】

上から900口・600口・400口、画像ではすべてに穴のあいた状態ですが、図柄によって穴の空き具合が変ります。
最近では紋紙もフロッピーデータ等に切り替わってきています。
【空引機】

明治時代、ジャガード機が導入される以前は機の上に人が乗って文様をあらわす部分の経糸を人の力で上下させていた。