昭和のはじめを駈け抜けた とっておきの一着
川島織物セルコンは創業時から、モノづくりの参考になる古今東西の珍しい染織品を収集してきました。収集品はすこしずつ増え続け、唯一無二のコレクションとして、川島織物文化館で守り伝えています。
収蔵品の中には寄贈を受けた貴重な染織品も数多くあり、1992~2003年にかけて、きもの研究家の草柳アキさん(1927-2007)より寄贈いただいた240点余りの和装品もその一つです。寄贈品の中核は昭和初期から中期の晴れ着で、色柄は時代性を色濃く反映しており、和服史上においても伝え残すべき大変貴重なものばかりです。一枚のきもの・一筋の帯が醸し出す “昭和” を、選りすぐりの逸品よりご覧ください。
- 主な出展
-
- 丸帯「花葵」(まるおび・はなあおい) 1935(昭和10)年頃
- 四つ身 長襦袢「入子菱に霰」(よつみ・ながじゅばん・いりこびしにあられ) 1935(昭和10)年頃
- 振袖「鏡松」(ふりそで・かがみまつ) 1940(昭和15)年頃
- 丸帯「亀甲鳳凰」(まるおび・きっこうほうおう) 1935(昭和10)年頃
- 三つ身 丸帯「市松に蝶々」(みつみ・まるおび・いちまつにちょうちょう) 昭和初期
- 半衿「鱗市松に菊」(はんえり・うろこいちまつにきく)(年代不詳)